鞆の浦 -とものうら-
2009年 10月 03日
私の故郷・広島県福山市に、 "鞆の浦(とものうら)" という景勝地があります。
戦火を免れたため、江戸時代からの町並みが未だに残っている、とても貴重な漁港町です。
かねてからこの鞆の浦の海を埋め立てて橋を架ける計画があり(経緯は長くなるので、ここでは省きます)、推進派と反対派で争われていたのですが、10月1日に差し止めの判決が出ました。
当日はトップニュース扱いで報じられたので、耳にされた方も多いかと思います。
「景観利益保護」を優先した、日本では画期的な判決となりました。
"鞆の浦" は映画「崖の上のポニョ」の舞台となった町で、宮崎駿監督もコメントを寄せられていました。
この小さな古き良き漁港町は、ポニョによって救われましたね。
以前、仏シャネルの日本法人社長、リシャール・コラスさんが「どうして日本人はせっかくの美しい風景を醜くするのが得意なのか不思議...」と嘆いていらっしゃいました。
「開発」という名の「破壊」があまりにも多いですね。
壊すのは簡単ですけど、復元はとてもとても難しいことなのに...。
この "鞆の浦" (地元では単に "鞆" と呼ぶのが普通です)、開発の手が及んでいないので、狭くて車が入って来られない路地があったり、複雑に入り組んでたりして、ギリシャの島のシエスタの町によく似ています。
特にミコノス島を歩いていると、いつも "鞆" のことを思い出しますね。
なにしろ子供の頃から数え切れないくらい通ってますから。
そうそう、ネコが多いところもソックリです。
"鞆の浦" へはJR福山駅から路線バスで30分ほどで、頻繁に便があります。
福山と隣町の尾道はJR山陽本線で20分と近いので、合わせて観光できますよ。
これからしばらくは旅行に最適な季節。
瀬戸内のシエスタの町、是非一度訪れてみてくださいね。
にほんブログ村
by photographerasuha
| 2009-10-03 02:33