シエスタ・フォトグラファー ASUHA-明日葉- による、ゆったり・まったり・のんびり癒し系ブログ。ウェブサイト In the town of SIESTA 本編とは少し違ったGraffiti(落書き)を描きます。


by photographerasuha
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赤い雨

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初夏のエーゲ海にしては、珍しくまとまった雨降りの夜。
おまけに風は強いし、さらには稲妻ピカピカ、雷鳴ゴロゴロ...。
結構な荒れ模様だった。

翌朝、ふと目が覚めて窓の外を覗くと、お陽さまはまだ水平線の向こう側。
昼間は目映いばかりの真っ白な町も薄暗い灰色で、風は弱くはなっているもののひんやりと冷たい。
ベッドが恋しいけれど、せっかく起きたのだから...と、日の出を眺めながらコーヒーをいただくことにする。

お湯を沸かしてベランダに出てみると、ちょうどお陽さまが頭のてっぺんを覗かせたところ。
素敵なシーンが見られそう♪と、ワクワクしながらテーブルにカップを置いて椅子に座る。
昨夜の強風のせいか砂でザラザラだけど、朝焼けの町を眺めるにはこの上ない特等席だ。

美しいサンセットを自慢するスポットはたくさんあるけれど、サンライズだって負けてはいない。
むしろ人で混み合う夕暮れよりも、落ち着いて静かに1日1回だけの素敵なショーを堪能できる。
その素晴らしいステージが、目の前で始まっていた。

エーゲ海地方特有の白い町並みのキャンバスが、朝日の絵の具に赤く染まっている。
...けれど、何かおかしい。
陽が結構な高さまで昇っても、町の色は変わらず赤いままだ。

その理由に気がつくまで、そう時間はかからなかった。
コーヒーを置いたテーブルも今座っている椅子も、ベランダ全体が赤く染まっていた。
どうやら、この砂のせいらしい。

宿を出てパーキングに行くと、ピカピカだったクルマは変わり果てた姿に。
早朝にもかかわらず、町中あっちもこっちもホースとモップを片手に大掃除大会が始まっていた。
レンタカー屋の前を通りかかると、やはりオーナーが忙しそうにクルマを洗っている。

「見てくれ、このありさまだ。とんだ災難だよ!」
駐車場に並んだ貸し出し用のクルマは、漏れなく砂だらけだ。
元の色がわからないくらい、砂を被っている。

「サハラから飛んで来た砂さ。昨夜は南風が強かっただろう?」
なるほど、確かにサハラで見た色だ。
遥かエジプトやリビア辺りから、地中海を渡って飛んで来たらしい。

「それは珍しいね。何度もエーゲ海に来てるのに...」
私はこれが初体験だったことを伝えると、彼はそう返した。
聞けば、年に数回はこんなことがあるそうだ。

雨上がりのこの日、島はエーゲ海の初夏らしい爽やかな一日となった。
けれど、きらめくお陽さまとカラカラに乾燥した風の力をもってしても...
掃除の水でビショビショになった町は、一日中乾くことは無かった。

砂まみれになったクルマ
白っぽく見えるけれど、遠目で見ると赤土のような色
チュニジアで歩いたサハラを思い出した

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エーゲ海のねこ

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by photographerasuha | 2015-11-30 00:07 | Trackback | Comments(0)