ふるさとの味
2011年 11月 17日
久しぶりに故郷・福山へ。
三原市の山間にある広島空港周辺はほんのり秋色。
道路沿いの楓は、鮮やかな赤い衣装へと衣更え中だった。
実家に着くと、母がいつものように手料理で迎えてくれた。
この季節の広島、まずはなんといっても "カキフライ" 。
新鮮な素材を味わうには、ソースなんて要らない。
揚げたてに瀬戸田産のレモンを搾っていただく。
濃厚で芳醇な香りが口の中に広がる。
美味!。
そして、フグのお刺身。
フグを調理するには特別な免許が必要なので、これは魚屋で買ってきたモノ。
トラフグは流石に高価だけど、田舎では安価な別のフグが手に入る。
上品な味もそのままに、プリプリとした独特の食感が楽しめる。
福山市の北隣・神石高原町(じんせきこうげんちょう)産の白菜を使った浅漬け。
この白菜は黄芯(おうしん)という品種で、甘みがとても強くて香り豊か。
柚子・昆布と一緒に漬けたものは、ついつい箸が進んでしまう。
同じく神石高原町産の里芋の煮転がし。
小振りながら、ねっとりとした食感。
健康な土の匂いが香ってくる。
もうひとつ、やはり神石高原町産の蕪の酢の物。
地元の食材をじっくり味わうと、なんだかホッとしてしまう。
故郷を離れても、子供の頃から慣れ親しんだ味は、舌がよく憶えている。
ところで、この神石高原町の野菜。
土がよほど良質なのか、生産者の技術が優れているのか、とにかく美味しい。
福山市内では八百屋以外にも商店街や住宅地の空き地などに朝市や即売所があちこちにあって、このとびきり美味しくて安全な野菜が、しかも安価で手に入る。
"地産地消" 。
理想型というか、それがあたり前であって欲しいと思う。
今の日本では放射性物質による汚染やTPPで見通しは決して明るくはないけれども、なんとか良い方向に進むことを願ってやまない。
どんなに高級な料理でも...
"故郷の味・お袋の味" には敵わない
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by photographerasuha
| 2011-11-17 23:07